はじめに、アルジェリアで発生した人質事件で、凄惨なテロの犠牲になられた方々に、あらためて哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみを申し上げます。 救出された方々の一日も早いご回復をお祈り申し上げます。
横浜のみなとみらいに、「観環居」という一軒の家があります。横浜市と民間企業が協働する「横浜スマートシティプロジェクト」(YSP)の一環として建てられた環境配慮型住宅です。太陽光発電や蓄電池、最新の情報技術などが備えられた「未来の住まい」を、横浜市のさいとう伸一市議、斉藤しんじ市議と一緒に視察させて頂きました。
皆さんは「スマートグリッド」という言葉をご存知でしょうか。 「賢い(スマート)」「電力網(グリッド)」という意味で、IT技術を駆使した電気の「見える化」でムダのない電力供給をめざす次世代送電システムです。これまでの火力・原子力発電に太陽光などの再生可能エネルギーを組み合わせ、省エネルギー化社会を実現していくためにも、スマートグリッドは大きな役割を担うシステムとして注目されています。 YSPは、スマートグリッドを実証実験して普及をめざす画期的なプロジェクトで、私もはじめて知りました。
観環居に入ると、木材を基調とした明るく風通しの良いリビングに、大きなテレビが一つ。画面には、今の太陽光の発電量など家の電力状態が表示されるほか、電力会社の発電状況、需要のピークなども一目で分かるようになっています。需要のピークに節電をするとポイントがたまる制度もあるそうです。
ここでは電力のスマート化だけでなく、人と人とのつながりが大きなテーマになっており、たとえば離れて住んでいる高齢の両親とテレビで会話をしたり、電気の使用状況から生活の様子を知ることができたりと、核家族化の中で、それぞれの家族を結びつける役割も果たしてくれます。
部屋とつながったガレージには、電気自動車が停められるようになっていて、充電器はもちろん、車のバッテリーに貯めた電気を家で使う装置なども備えられています。 初めて充電器を手にしましたが、これで車が走るエネルギーを送れるのかと思うほどコンパクトで、先端技術のすごさと可能性にワクワクする気持ちでした。
エネルギー問題は、私が子どもの頃から強い関心をもっているテーマの一つです。 小学生の頃、地球温暖化やオゾンホールなどの環境問題が大きく取り上げられるようになり、テレビの特集番組や環境問題について書かれた本などを、熱心に見ていたのを思い出します。
原子力発電の安全面での高コストが指摘される中で、クリーンエネルギーと経済発展の両立を達成するためには、省電力化、エネルギーのスマート化が必要です。 横浜市のプロジェクトは、新たな街を一から作るのではなく、すでに社会インフラが整備されている都市を、より快適な低炭素型の都市に変えていくことをめざしています。
持続可能な社会の発展と、人と人が見えないけれど確かな絆で結ばれた「スマートシティ」の実現のために、神奈川からスマートグリッドの普及促進に取り組んでいきたいと決意しました。