若葉の緑も少しずつ濃くなってきました。ゴールデンウィークの計画を、そろそろ家族で話し合うご家庭もあるかと思います。
新学期が始まり、お子さんたちも、緊張とワクワクの混じった新しい学校生活。連休は家族でゆっくり、学校であった出来事などを話す団欒の時間になるといいですね。

子どもたちが一日の大半を過ごす学校は、言うまでもなく、すべての子どもたちが安心して過ごせる場所でなければなりません。
しかし依然として、いじめの問題は深刻です。子どもたちの心と体を取り返しのつかないほどに壊してしまう――絶対に許してはいけない行為です。

いじめの被害を防ぐためにも「いじめは人権侵害である」という明確なメッセージを、大人から子どもにしっかりと伝えていきたい。
そのうえで、いじめは、どの学校でも起こりうるという意識をもって、しっかり対策を講じていくことが必要です。私は、まず子どもたちが悩んでいることを相談しやすい環境をつくっていきたいと思っています。

2013年度の政府予算案に、前年度比8億円増の48億円の「いじめ対策等総合推進事業」が盛り込まれました。
これまで公明党が主張してきた、児童・生徒などの心のケアを担うスクールカウンセラーの配置も、公立小・中学校などで進められています。
また、担任の先生だけでなく、元教員や元警察官で構成される生徒指導推進協力員や、学校相談員の派遣も拡充されることになりました。

子どもの心は繊細です。先生や親に心配をかけたくないという一心から、誰にも苦しい胸のうちを明かせないこともあるでしょう。
私自身、小学生の時、転校を繰り返して、なかなか新しいクラスにとけこめず、不登校になりかけた時期もありました。ほんの数カ月で新しい環境に馴染めましたが、当時の私にとっては、大変に長く苦しい日々に感じました。子どもたちの心情を思うと、身につまされます。

私は、学校や家庭だけでなく、地域の大人がさまざまな形で関わることで、子どもたちのSOSのサインを早くキャッチできるのではないかと思っています。

公明党は昨年7月、党内に「いじめ問題等検討プロジェクトチーム」を立ち上げ、いじめ問題の解決を地域で支援する「学校支援地域本部」の設置などを提案しました。
人権救済活動に取り組む民間ボランティアである、人権擁護委員の方々との協力も推進。今月2日、文部科学省が都道府県教育委員会などの各関係機関に、いじめの未然防止や解決に向けて連携強化を求める通知を出しました。

一人ももれなく「宝」である子どもたち。その希望と輝く未来を守るために、これからも私は、いじめ問題の解決に真正面から取り組んでいきます。